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第三十三番 那古寺 -結願-

33nako1内房線の那古船形の駅で降りて歩いていくと、直に補陀洛山那古寺の参道に着いた。石畳の参道を登り、仁王門を抜け、和様勾欄の多宝塔を横に見て進むと本堂に着いた。本堂は保存の為の工事中で大きな覆いが掛けられており、堂宇の趣を感じることは出来なかった。しかし当寺が生まれ変わり、新しくなることを思うと嬉しくなってくる。自分も生まれ変わり、生き直さなくては。蝋燭と線香を上げ、この結願の地まで来られたことに感謝する。

納経所で御朱印と結願の印を頂き、かくして巡礼の旅はあっさりと終わった。希望者には結願の証なるものを発行しているらしく、少々迷ったが証を頂くのは遠慮した。終わったけれどまだ終わっていない、そんな思いがあったからだった。

33nako2本堂の裏から階段を登ると潮音台という展望台があり、鏡ヶ浦を望むと感慨が湧いてくる。頂上では鶯が長閑に鳴いている。山号の補陀洛とは観音信仰の中心地で、風光明媚な極楽の境地のことであるが、この地が正に補陀洛であることを実感する。紺碧の海を見下ろすと、浜辺に寄せる漣は穏やかに光輝いていた。この旅は、心の汀に漣のように寄せては返す様々な思いを味わいながら歩き続けてきた旅だった。辛いことも多かったが、今となっては全てが良い思い出である。暫く極楽を味わった後、港へと向かうことにした。

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船は思いのほか静かに岸を離れた。穏やかな波を切り裂く船の上で、今迄の旅を思い起こしていた。いろいろあったこの旅の中で、自分はどれだけ成長することが出来たのだろうか。あまり変わり映えしないような気もするが、迷いはなくなってきた気がする。今は今の自分を認め、今やるべきことをやっていくだけだ。心の汀に寄せ来る波の音をいつも感じながら。

昼はあれほど暖かかったのに、日が翳ると肌寒くなってきた。暫くすると波が高くなり、船の揺れが大きくなってきた。これからの行く末を考えると不安もあったが、なんとかなるような気がしていた。ひとつ大きく息をして、そしてまた、次の目標へと向かって進んで行く。

33nako3

 
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 謝辞
というわけで、この旅行記はこれで終わりです。おかげさまで何とか無事に旅を終えることが出来ました。旅の途中で励ましてくださった方々や、メールその他で応援していただいた皆様に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

このブログも一区切り。今後の予定はまだ決まっていません。新しい旅の記録を書いていくか、ただの日記にするか、ブログを閉じるか…。ちょっと考えます。

ではでは、またお会いする時まで。皆様もお元気で良い旅を!

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