« 第二十四番 楽法寺 -情景- | トップページ | 第二十一番 日輪寺 -清涼- »

第二十二番 佐竹寺 -歴史-

22satake23月も終わりに近づいたある日、妙福山佐竹寺を目指す。水戸の駅から水郡線を利用して常陸太田に行こうと思っていたのだが、次の電車まで時間が大分あるようだった。そこで常磐線で大甕まで出て、日立電鉄に乗り換えて常北太田に出ることとした。大甕の駅で見た日立電鉄はなんということは無いローカル電車だったが、ホームにはやたらと人が多く、車両の写真を撮っている人々が。どうやら近々廃線となるらしく、鉄道ファンの方々や近所の方が集まってきている様子。鉄道に特に思い入れがある訳ではないが、多くの人々の暮らしを支え、心を運んできた車両との別れを思うと切なくなってくる。一つの歴史の終わりに立会うことを実感する。私達はこれから何に立会い、何を作っていくのか…。

22satake1佐竹寺は常北太田の駅から徒歩30分。仁王門の仁王は筋骨隆々。朱塗りが剥げ落ちている箇所が多いが、眼光鋭く古刹を守っている。茅葺屋根の本堂は豪壮だが簡素で枯れた趣。境内の雰囲気は厳粛で落ち着いている。かつて地元の豪族佐竹氏のお国替えにより当寺も衰退、そして明治維新の廃仏毀釈により荒廃したが、後に本堂が重文に指定され境内は整えられた。この寺もまた様々な歴史の波にさらされ、多くの歴史を見守ってきたのだ。

参拝の後、徒歩で水戸光圀の隠居の地である西山荘へ。黄門様はここで「大日本史」を編纂し、田を耕し庭を愛でて過ごした。静寂なる庭園で木々に囲まれて過ごしていると、心静かになってゆく。西山荘の池の畔で一息つく。…様々な歴史に思いを馳せる旅であるが、私達は過去を見つめるだけでいいのだろうか。暫し過ごし、この地を後にしようと立ち上がると、暖かい風がふっと優しく吹いた。先人たちの「日の本の国の民よ、未来にむかって羽ばたけ!」という声のようにも感じられた。この国に希望を持ちたいと思うが、希望を持てる国を作っていくのは私達一人一人なのだろうな、と思いつつ次の目標へと向かいまた歩き始める。

« 第二十四番 楽法寺 -情景- | トップページ | 第二十一番 日輪寺 -清涼- »

「旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/31545/3631032

この記事へのトラックバック一覧です: 第二十二番 佐竹寺 -歴史-:

« 第二十四番 楽法寺 -情景- | トップページ | 第二十一番 日輪寺 -清涼- »

2013年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

way

  • Time is ...

最近のトラックバック